ローカル線・バス乗車記

【旅行記】三陸鉄道リアス線 乗り通しの旅!絶景車窓づくしのローカル線で久慈駅から盛駅へ

【三陸鉄道リアス線 旅行記】久慈~盛全線乗り通しの旅!絶景車窓づくしのローカル線
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どうも、筆者のなか(@naka_travel)です!

三陸鉄道リアス線の久慈駅~盛駅全線乗車レポートをお届けします。

堀内駅~白井海岸駅間の大沢橋梁から見える大沢橋梁
普代駅付近の三陸鉄道リアス線の車窓

海のイメージが強くなりがちな三陸鉄道リアス線ですが、実は山の景色も楽しめるローカル線なんです。

なか
なか
海も山も一挙に楽しめちゃうなんて。

東日本大震災や台風の被害を乗り越え、全国最長の第三セクター路線となった三陸鉄道リアス線。

果たして沿線はどのように変化したのでしょうか?

当ブログ「東北旅びより」では、以下の内容を紹介していきます。

  • 三陸鉄道リアス線の旧北リアス線区間(久慈駅~宮古駅)の乗車記
  • 三陸鉄道リアス線の旧JR山田線区間(宮古駅~釜石駅)の乗車記
  • 三陸鉄道リアス線の旧南リアス線区間(釜石駅~盛駅)の乗車記

ぜひ参考にしてみてくださいね。

三陸鉄道リアス線とは?

宮古駅に到着した三陸鉄道リアス線三陸鉄道リアス線は、岩手県沿岸部の盛駅から久慈駅までを結ぶ第三セクター鉄道路線。

三陸鉄道リアス線の路線図以前まで、三陸鉄道リアス線は「北リアス線」と「南リアス線」に分かれて運行していました。

  • 北リアス線:久慈駅~宮古駅
  • 南リアス線:釜石駅~盛駅
なか
なか
北リアス線は「北三陸鉄道」として、NHKの朝ドラ「あまちゃん」に出てた路線なんだよ!

宮古駅~釜石駅間は、元々JR山田線の区間だったんです。

しかし2011年3月11日の東日本大震災の影響で運行休止に…

その後、2019年3月23日に三陸鉄道に移管されて復旧を果たしました。

そして現在は盛駅~久慈駅の163kmの距離を結ぶ、全国最長の第三セクター鉄道として活躍しています。

【旅行記】三陸鉄道リアス線 乗り通しの旅!絶景車窓づくしのローカル線で久慈駅から盛駅へ

【久慈駅~宮古駅】朝ドラの舞台になった旧北リアス線

久慈駅から三陸鉄道リアス線に乗車

久慈駅今回の旅のスタートは久慈駅。

岩手県久慈市の主要駅です。

車止め三陸鉄道リアス線のホームからは、青森方面へ伸びるJR八戸線の線路が見えますね。

ただ三陸鉄道リアス線は、基本的に久慈駅より北に乗り入れることはありません。

そのためホーム寄りの線路には、車止めが設置されています。

久慈駅に停車中の三陸鉄道リアス線三陸鉄道リアス線がホームに到着しました。

ここから終点の宮古駅まで向かいたいと思います。

2両編成ですが、どうやら後ろの1両は貸切車両のため乗車できないようです。

なか
なか
テレビ局が撮影で使ってたっぽい。

三陸鉄道リアス線の車内・座席僕が今回乗車した三陸鉄道リアス線の車内はこんな感じ。

4人掛けのボックスシートに、テーブルが備え付けられているのが特徴的な座席です。

久慈駅の留置線に停車中の三陸鉄道リアス線定刻通りに久慈駅を出発した三陸鉄道リアス線。

三陸鉄道の開業時から活躍している車両を眺めながら、久慈駅を後にします。

なか
なか
三陸鉄道リアス線といえば、この車両のイメージが強いかも。

久慈駅を出発した三陸鉄道リアス線久慈駅を出発した後は、しばらく田園風景が続きます。

野田玉川駅久慈駅から約20分、三陸鉄道リアス線は野田玉川駅に到着。

野田玉川駅から海の見える区間に突入します。

防波堤今も沿線の各所で建設が進められている、巨大な防波堤。

これまでのように海を見れなくなるのは残念ですが、住民の生活を守るためには仕方のないことなのかもしれません。

絶景車窓ポイント①「安家川橋梁」

野田玉川駅~堀内駅間の安家川橋梁野田玉川駅~堀内駅間では、絶景車窓ポイント「安家川橋梁(あっかがわきょうりょう)」に差し掛かります。

この辺りでは徐行運転をしてくれるので、ゆっくりと景色を楽しめますよ。

なか
なか
写真撮影も思う存分にできるよ!

あまちゃんのロケ地になった堀内駅

堀内駅久慈駅から約30分、列車は堀内駅に到着しました。

あまちゃんのロケ地になった堀内駅堀内駅は、2013年に放送されたNHK連続テレビ小説「あまちゃん」のロケ地なんです。

そのため観光客が多く利用する列車において、多めの停車時間が取られています。

袖が浜駅の駅名標あまちゃんでは、主人公の住居の最寄り駅である「袖が浜駅」として登場しました。

なか
なか
ちなみに久慈駅は「北三陸駅」として登場してるよ!

堀内駅に停車中の三陸鉄道リアス線駅を出ると、海はもうすぐそこ。

素敵なロケーションです。

周辺には撮影スポットも多く、撮り鉄のために下車する人も多いみたいですね。

絶景車窓ポイント②「大沢橋梁」

堀内駅~白井海岸駅間の大沢橋梁から見える大沢橋梁堀内駅~白井海岸駅間では、もうひとつの絶景車窓ポイント「大沢橋梁(おおさわきょうりょう)」に差し掛かります。

なか
なか
ここでも徐行運転してくれるから、思う存分撮影を楽しめるよ!

大沢橋梁(おおさわきょうりょう)を通過すると、海の見える区間とはここでお別れ。

列車はひたすら内陸を走行します。

山の景色も存分に楽しめる三陸鉄道リアス線


海のイメージが強い三陸鉄道リアス線ですが、実は山の景色の方がより楽しめる路線なんです。

中には10分ほどトンネルを走行する区間もあり、三陸沿岸がどれだけ険しい地形なのかがうかがえました。

建設当時は相当ハードだったのではないかと思います。

かつては「陸の孤島」なんて言われてたくらいですから。

なか
なか
鉄道が通って本当に良かったと思う。

三陸鉄道リアス線の車両を模したデザインの水門田野畑(たのはた)駅を出発すると、三陸鉄道リアス線の車両を模したデザインの水門が現れました。

なか
なか
めっちゃかわいい。

田野畑(たのはた)駅から約3分で、列車は島越(しまのこし)駅に到着しました。

島越(しまのこし)駅は、久慈駅~宮古駅間では最も震災の被害が大きかった駅。

駅舎やホーム、線路がすべて津波で流されてしまったそうです。

現在の駅舎は、震災前よりも内陸部に移転されて復旧しました。

駅前の広場には、旧駅舎にかけられていた階段と、津波に飲まれながらも立ち続けた宮沢賢治の詩碑が震災遺構として保存されています。

なか
なか
車窓からもバッチリ確認できたよ!今度は途中下車して、ちゃんと見てみたい…

宮古駅に到着

宮古駅付近の三陸鉄道リアス線の車窓険しい道を抜け、少しずつ市街地が見えてきました。

山口団地駅を出発すると、終点の宮古駅はもうすぐそこです。

宮古駅に到着した三陸鉄道リアス線久慈駅から約1時間半、終点の宮古駅に到着。

とても楽しい時間を過ごせました。

宮古駅宮古駅は旧北リアス線の起点の駅。

現在は三陸鉄道の本社が置かれている場所でもあります。

さて、宮古駅から乗車するのは、かつてJR山田線として運行していた区間。

JRから三陸鉄道に移管され、沿線はどのように変化したのでしょうか?

【宮古駅~釜石駅】8年の歳月を経て復旧した旧JR山田線の区間

宮古駅から三陸鉄道リアス線に乗車

宮古駅の外観始まりは宮古駅。

岩手県沿岸部を代表する街のひとつ、宮古市のターミナル駅です。

ここから釜石駅まで向かいたいと思います。

三陸鉄道の旧宮古駅ちなみに隣にはもうひとつ駅舎がありますが、こちらは現在使われていません。

三陸鉄道が旧JR山田線区間を引き継いだタイミングで、現在の駅舎のみを使用するようになりました。

現在の駅舎はJRではなく、三陸鉄道が管理しているようです。

盛行きの三陸鉄道リアス線発車の10分前だったので、すでにホームに列車が入線してました。

2両編成の列車にお客さんを乗せ、定刻通りに宮古駅を出発します。

釜石駅までは1時間半ほどの道のりです。

宮古駅~豊間根駅間では住宅街・田んぼ道を走行

宮古駅を出発した三陸鉄道リアス線の車窓宮古駅を出発した三陸鉄道リアス線。

途中の豊間根(とよまね)駅までは、住宅街や田んぼ道を走行します。

豊間根駅磯鶏(そけい)駅、八木沢・宮古短大駅、津軽石駅、払川(はらいがわ)駅と停車し、出発から約30分。

豊間根(とよまね)駅に到着しました。

宮古市を抜け、豊間根(とよまね)駅から山田町に入ります。

山田町はJR山田線の名前の由来となった街ですが、今では山田町を通らない山田線となってしまっていました。

なか
なか
なんか悲しいね…

絶景車窓ポイント①「山田湾」

陸中山田駅豊間根(とよまね)駅を過ぎると、列車は陸中山田駅に到着します。

陸中山田駅は、2011年の東日本大震災で大きな被害を受けた駅のひとつ。

津波と火災によって駅舎が焼失しましたが、三陸鉄道リアス線開業に合わせて再建されました。

引用:Wikipedia

震災から2年後、2013年当時の陸中山田駅前です。

痛々しい傷跡がまだ目立ちます。

陸中山田駅の駅前現在では駅前もすっかり整備され、建物も立ち並んでいました。

陸中山田駅近辺は特に被害が大きかったので、それを思うととても感慨深いですね…

三陸鉄道リアス線の車窓から見える山田湾途中の織笠(おりかさ)駅を過ぎると、絶景車窓ポイント「山田湾」が見えてきました。

この辺りでは徐行運転をしてくれるので、ゆっくりと景色を楽しめます。

なか
なか
写真撮影も思う存分にできるよ!

岩手船越駅に停車中の三陸鉄道リアス線列車は岩手船越駅に到着。

ここで列車の行き違いをするため、数分停車します。

なか
なか
ちなみに岩手船越駅は本州最東端の駅なんだよ!

絶景車窓ポイント②「浪板海岸」

三陸鉄道リアス線の車窓から見える浪板海岸岩手船越駅を出発して数分、今度は浪板海岸(なみいたかいがん)が車窓から見えてきました。

ここでも徐行運転をしてくれるので、景色をゆっくりと楽しめます。

吉里吉里駅浪板海岸(なみいたかいがん)駅を出発して数分、列車は吉里吉里(きりきり)駅に到着しました。

なか
なか
きりきり…?めっちゃ珍しい駅名!

吉里吉里(きりきり)駅は高台に建つ駅。

そのため津波の影響は受けなかったものの、駅舎の老朽化が進んでいたことから新しく立て替えられました。

ラグビーワールドカップ開催地「鵜住居スタジアム」

鵜住居駅吉里吉里(きりきり)駅、大槌(おおつち)駅を過ぎると、鵜住居(うのすまい)駅に到着します。

鵜住居スタジアム鵜住居(うのすまい)駅からは、ラグビーワールドカップの開催地となった鵜住居スタジアムも見えますよ。

引用:Wikipedia

大槌(おおつち)駅、鵜住居(うのすまい)駅は津波の被害が特に大きかった場所でもあり、線路や駅舎がまるごと流されてしまいました。

三陸鉄道リアス線開業に合わせて、どちらの駅も駅舎やホームなど全て一新してます。

ちなみに大槌(おおつち)町にある蓬莱島(ほうらいじま)は「ひょっこりひょうたん島」のモデルになった島なんです。

山道を抜けて終点の釜石駅へ

両石駅に到着した三陸鉄道リアス線鵜住居(うのすまい)駅を出発して数分、両石駅に到着しました。

ここからは再び山奥を走ります。

釜石線と合流する三陸鉄道リアス線両石駅を出ると、釜石線の線路が車窓から見えてきました。

この線路が見えると、釜石駅はもうすぐそこです。

釜石駅終点の釜石駅に到着です。

沿線の復旧状況を実際に見てみましたが、とても感慨深いものがありました。

なか
なか
ほんの数年前までどこも工事中だったのに。

その時の状況を知っているからこそ、余計にそう思ってしまいます。

さて、釜石駅より先は南リアス線として運行していた区間。

とても楽しみです。

【釜石駅~盛駅】吉浜湾の絶景がイチオシの旧南リアス線

釜石駅から三陸鉄道リアス線に乗車

釜石駅スタートは釜石駅。

釜石駅から旧南リアス線の区間を辿(たど)り、終点の盛駅まで向かいましょう。

釜石駅~盛駅間はトンネルが多く、山間部をひたすら走り続けます。

恋にまつわる駅「恋し浜駅」

恋し浜駅釜石駅を出発して約30分。

列車は恋し浜駅に到着します。

日本には4つの恋にまつわる駅があり、そのうちの1つが岩手県の恋し浜駅なんです。

元々は「小石浜」という表記だったのですが、2009年に「恋し浜」という表記に変更されました。

【恋にまつわる4つの駅】

  1. 母恋駅(北海道 JR室蘭本線)
  2. 恋し浜駅(岩手県 三陸鉄道)
  3. 恋ヶ窪駅(東京都 西武鉄道)
  4. 恋山形駅(鳥取県 智頭急行)

ちなみに「恋し浜」というのは、この周辺地区で獲れるホタテのブランド名です。

駅舎内にはホタテ貝の絵馬が置いてあり、駅に訪れた人がお願い事を書いていくようですね。

絶景車窓ポイント「吉浜湾」

吉浜湾吉浜駅~三陸駅間では、絶景車窓ポイント「吉浜湾」に差し掛かります。

吉浜湾は、釜石駅~盛駅間きっての絶景スポットといってもいい場所。

吉浜湾周辺では運転士さんが徐行運転をしてくれるので、思う存分景色を楽しめますよ。

終点の盛駅に到着

盛駅の駅名標釜石駅から約1時間、終点の盛駅に到着しました。

盛駅は岩手県大船渡市の主要駅。

そのため駅周辺には飲食店、スーパーなどの施設が密集しています。

盛駅盛駅は三陸鉄道リアス線の他に、JR大船渡線BRTも乗り入れています。

そのため線路と道路が同じ敷地内にあるという、少し変わった駅なんです。

BRTとは?
  • バス・ラピッド・トランジット(バス高速輸送システム)の略
  • バス専用道などを走ることで、速達性や定時性を確保できる

関連記事【大船渡線BRT 旅行記】震災から10年、津波で被災したバス区間の現在は?

関連記事【気仙沼線BRT 旅行記ブログ】震災から10年、現在の様子は?沿線を観光しつつ当時を振り返る

巨大な防波堤に、鉄路が断たれた場所。

徐々に街は綺麗に整備されていっているものの、かつての傷はまだ残っているんだなという印象でした。

しかしそれでも、三陸の地に鉄道が戻ってきて、こうして旅を楽しめることを本当に嬉しく思います。

なか
なか
車窓の絶景は健在!三陸鉄道リアス線、ぜひぜひ乗ってみてね~!

【旅行記】三陸鉄道リアス線 乗り通しの旅!絶景車窓づくしのローカル線で久慈駅から盛駅へ|まとめ

以上、今回は「【旅行記】三陸鉄道リアス線 乗り通しの旅!絶景車窓づくしのローカル線で久慈駅から盛駅へ」という内容でお届けしました。

東日本大震災や台風などで壊滅的な被害を受けながらも、立ち上がってきた三陸鉄道リアス線。

こうして三陸の地に鉄道が戻ってきて、旅を楽しめることが本当に嬉しく思えました。

なか
なか
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当ブログの筆者。鉄道一人旅が趣味。北海道&東日本パスを使った東北一周旅行をきっかけに、東北のローカル線にドハマりしました。ブログでは東北の絶景ローカル線の他、沿線のグルメ情報や、実際に利用したお得な切符情報などもお届けしています。詳しいプロフィールはこちらから。
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